持久係数参考に「適正ペース」知ろう 2012.1.27
今日の日本経済新聞朝刊に「持久係数参考に「適正ペース」知ろう
10㌔・ハーフマラソンで算出 フルで力出す第一歩 との記事が掲載されていました。
私の自己ベストは、フルマラソンが3時間54分33秒、ハーフマラソンが1時間39分4秒、10㌔が42分17秒なので、持久係数はそれぞれ、2.37、5.55となり、フルマラソンでは実力を十分に発揮できていないことがわかった。理論上では、3時間18分43秒~3時間42分54秒で走ることができる計算である。
「初めてフルマラソンに挑戦するときに、『5時間で走りたい』とか、『4時間半は切りたい』とみな言うけれど、根拠があって、そう言っているランナーはほとんどいない。友人がこのくらいで走ったから、私もできるだろうという感じで目標を立てている」
かつて箱根駅伝を走り、現在は市民ランナーの指導もしている国際武道大体育学科の前河洋一教授はそう話し、「フルマラソンで失速せずに、力を出し切るためには、まずは適正ペースを知ることが重要」と説く。
10キロを1時間で走れたからといって、フルマラソンをその4.2195倍の4時間13分で走れるものではない。ハーフマラソンを1時間45分で走れたからといって、フルマラソンをその2倍の3時間半で走れるわけでもない。距離が長いと、維持できるスピードが落ちるからだ。常識的には、10キロを走るペースで42.195キロは走れない。
では、マラソンのタイムは10キロの何倍、ハーフマラソンの何倍になるのだろうか。その倍率を表したのが「持久係数」なるものだ。
前河教授が市民ランナーの記録をもとに算出したのが表Aと表Bだ。係数は男女共通だが、人によって幅があり、係数が小さい人は「スタミナ型ランナー」、係数が大きい人は「スピード型ランナー」と言える。
たとえば、10キロの記録が1時間だったら、マラソンの目標は表Aから5時間となる。5時間でマラソンを完走するには、1キロを7分05秒のペースで走ればいい。
また、ハーフマラソンのタイムが1時間45分だったら、マラソンの目標は表Bから4時間となる。4時間でマラソンを走りきるには、1キロ当たり5分40秒で進めばいい。
もちろん、持久係数から適正ペースを算出するには、10キロやハーフマラソンのレースをきちんと走っておかなくてはならない。レースに合わせてしっかり調整し、あまり起伏のないコースで10キロやハーフマラソンの真の実力を計っておきたい。
10キロやハーフを走って目標が定まったら、当然、フルマラソンの本番ではそのペースを守ることが大切になる。
「スタートして『こんなに遅くていいの?』と思っても、欲張ってペースアップしてはいけない。ゆとりがあるなら、レースの終盤にペースを上げればいい。途中でタイムの貯金をつくろうとすると、後半に失速して、貯金をあっという間に使い果たすことになる」と前河教授は忠告する。
せっかく適正ペースを算出したのに、それを守らず前半に“暴走”してしまったのでは元も子もない。前半はスピードを出さない我慢、後半はスピードを落とさない我慢が要求される。
(平成23年1月27日 日本経済新聞朝刊から転載)
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