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丹沢登山者ら 遭難 7割が下山中 2012.6.22

6月22日付の神奈川新聞に「丹沢登山者ら 遭難 7割が下山中」との記事が掲載されていた。

(以下、神奈川新聞記事から転載)

中高年の登山人気が続く中、丹沢などで遭難が増加している。県警によると、山間部を管轄する6署の山岳救助隊が出動した滑落や転倒事故の約7割が下山中に集中しており、死者・不明者も相次いでいる。シーズン本格化に合わせ、県警は「体力を過信せず、余裕のある計画と十分な装備を持って登山を楽しんでほしい」と警鐘を鳴らしている。

 県警地域総務課のまとめでは、2011年の遭難件数は70件、計83人。死者・不明者は9人に上った。その多くが中高年だったという。10年ほど前までは年間30件ほどで推移していたが、年々増加。今年は5月31日現在で33件、計39人の遭難が発生、うち6人が死亡しており、昨年を上回るペースとなっている。

 中でも顕著なのが下山中の事故で、遭難件数の7割を占める。今年も病死などを除くと、登りの6件に対し、16件が下山中。頂上での事故は2件にとどまる。「頂上に登るだけで体力を使い切ってしまったり、下る途中で歩く速度を落とし切れずに事故に遭うケースもある。夏場は熱中症などで体調の急変が起きやすい」として、今後に向けて注意を促している。

 西丹沢を受け持つ松田署では、5月中に遭難が3件相次ぎ、2人が命を落とした。斜面を約50メートル滑落して亡くなった60代の女性は、檜洞(ひのきぼら)丸からの下山中だった。登山届は出していたが、予定よりも早く頂上に着いたため、ルートを変更していたという。4月には、70代の男性が約20メートル下の斜面に滑落して重傷を負った。目的地に到達後、悪天候の中で帰路を急ぐうちに道に迷い、登山道から外れたのが原因という。軽装で登ったり、当初予定よりも遠くまで足を延ばしたりして、遭難する事例も少なくないという。

 同署は「体力を温存しつつ、一層の注意を払いながら下山するよう心掛けてほしい」と呼び掛けている。 

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