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マラソン挑戦の心得 2012.9.30

9月30日付けの日本経済新聞に「マラソン挑戦の心得 まず体づくり 低負荷の運動 5ヵ月前から」との記事が掲載されていた。

(以下、日本経済新聞の記事から)

マラソン挑戦の心得 
まず体づくり 低負荷の運動、5カ月前から 

空前のランニングブームが続く中、フルマラソンに挑戦しようという人が年々、増えている。しかし、では何から始めて、どういう手順を踏んだら、マラソンを走れるようになるのか。ただジョギングをしているだけではトレーニングの効率が悪い。総合スポーツクラブ、ニッポンランナーズ(千葉県佐倉市)の斉藤太郎ヘッドコーチが説く「マラソントレーニングの原則と、ちょっとした工夫」とは――。

土台づくりから

 マラソンを目指したトレーニングに取り組もうと思ったら、まずはトレーニングに耐えられる体づくりから始める必要がある。この「土台づくり」の段階を省いてはいけない。土台を大きくしておけば、それだけ質の高いマラソン練習をこなせるようになる。

 狙うレースが決まったら、5カ月前から体づくりを始めるのが理想的。必要なのは低負荷・低速で長時間、動き続ける運動で、ウオーキングや山歩きから始めてもいい。

 通勤で歩くのもトレーニングになるし、仕事の合間に1時間に1度、スクワットを50回こなすという手もある。

 この時期は速く走る必要はない。たとえば、15分ジョグの後にスクワットを50回。これを3、4セット繰り返す。ランニングの合間にエクササイズやストレッチをサンドイッチしていく。

 起伏のあるコースでの60分ジョグや、100メートル×20本というのもお薦めだ。加速、減速を繰り返すことで脚の前側、後側の筋肉に刺激を入れる。「野球の千本ノックのようなもので、打たれ強い筋肉ができる」という。朝、走り、晩にも走る「付け足しのトレーニング」も体を強くする。

「仕込み」が必要

 初心者でなくても、レースから遠ざかっている場合は、このステップを踏む必要がある。あるいは11月と翌年1月にマラソンを連戦する場合にも、最初の大会が終わったら、もう一度、体づくりから始めるほうがいいという。

 「いい結果が出た人ほど、次のレースに向けてのトレーニングで、ここを省いてしまい、スピード練習ばかりしがち。それでは記録が思うように伸びない」と斉藤コーチは話す。「仕込み」を忘れてはいけない。

緩急、抑揚をつける

 「ゆっくり長く」というこの手の練習ばかり続けていると、体内がどんよりとよどんだ感じになり、ぐったりしてくる。疲労が蓄積して、故障の危険も出てくる。

 疲労を抜くには、スピード系のトレーニングを挟むのが効果的だ。スプリントを入れて血液循環を良くすることで慢性疲労が取れる。

 「トレーニングには緩急、強弱、抑揚、メリハリをつけることが重要」と斉藤コーチは強調する。ゆっくり走ってばかりいると、腰が落ちたりして、ランニングフォームも崩れてくる。その修正のためにも、スピードトレーニングで大きな動き、速い動きを挟んだほうがいい。

スパイスを利かせる

 1人で走っていると、フォームの崩れに気づきにくいし、修正が難しい。だから、フォームを崩さない工夫が必要になる。「流し」とも「ウインドスプリント」ともいわれる80~100メートルの疾走の繰り返しや、下りの坂道走、スクワットをトレーニングの「スパイス」に使うと修正が利く。

 腰が引けてきたら、下り坂を駆け下りる。重心を前にして、怖がらず、落ちていく感じがいいという。自動車のギアをニュートラルにして坂を下るイメージだ。

【マラソントレーニングの分類】
種類主な狙い
スタミナ系
ジョグ 基礎的走力アップ
LSD 毛細血管の発達
距離走 脚持久力向上、距離への自身をつける
スピード系
インターバル走 最大酸素摂取量アップ
タイムトライアル 脚筋力アップ
スピード持続力
レースペース走 酸素摂取能力向上、ペース感覚磨く
ビルドアップ走 スタミナとスピードの融合

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